ネットワークでは、個ではなく形や全体が重要である。

すごくオタク臭いところで
アイドルマスターラブプラス、東方なんかを見るに
従来とは根本的に情報の拡散の仕方が変わっていることに気づく。


■90年代までのピラミッド型構造

従来のテレビメディアを中心とするピラミッド型の構成だと
情報は基本的に、頂点であるテレビ局から下へ下へと視聴者へ伝わっていく
これは不可逆的であって、視聴者がテレビ局自体に影響を及ぼすことはまれだ。


ようするに、テレビ局は視聴率という全体を俯瞰した数値には影響を受けるが
視聴者個人からの影響は、ほぼ皆無であったと言っていい。


それが、90年代以降のネットワークの発展に伴って
よく言われる双方向型通信の時代を迎えて、一変した。


■ピラミッドからフラット型ネットワークへ

90年代以降のネットワークは、ピラミッド型からクモの巣状になった。
ようするに上位や下位の概念がなくなり、すべてがフラットになってしまったということだ。


これに困ったのが、テレビをはじめ新聞等の既存のメディアだ
これら旧時代のメディアは、コンテンツを自分たちが作り、
それをピラミッド状のネットワークを通して、大多数の視聴者に提供し
同時にCM広告も放送し、その見返りとして、企業から広告収入をうけとっていた。


このビジネスモデルを成立させるには
大多数の視聴者と、ピラミッド型のネットワークが必須だった


なぜ大多数の視聴者が必要なのか?
なぜならテレビコンテンツの制作には莫大な金がかかり
その制作費をペイするには、多くの視聴者を集め、企業から高額な広告料をとる必要があったからだ。


なぜピラミッド型構造でないといけないのか?
なぜなら、新規参入を阻み、大多数の視聴者を消費者にするのに一番都合がよい構造がピラミッド型だからだ。
もちろんピラミッドの頂点にいるのは、
NHKを含めてたったの6社しか存在しないキー局とその系列の大手新聞社である。
これがどんなに異常なことかは、説明するまでもないだろう。


それが情報技術の進展で崩壊しながら進んでいった
それが90年代から00年代である。



■フラット型ネットワークでの情報拡散

ピラミッド型ネットワークは崩壊した。
いやいまなお、崩壊していると言ってもいい。
そしてその地位を奪ったのが、フラット型のネットワークだ。


フラット型のネットワークとは、ようするにインターネットのことである。
TCP/IPネットワークにおいては、それぞれのパソコンはIPアドレスMACアドレスによってのみ
認識される。
そこに有名人だとか、社会的地位など入り込む隙間もない。
そういう意味で、社会の偏見や常識から解き放たれてフラットなのだ。


また、生産者や消費者という枠からも解き放たれるため
フラット型ネットワークでは、個々のノード(パソコン)単体の意味は希薄化していく。
端的に言えば、我々自身はより大きな物を構成するための材料にすぎない
そういう社会がフラット型のネットワーク社会である。


例えば、wikipediaという電子百科事典があるが
あれは名もなき何万、何十万という人々の知識を材料にして
作り上げたものである。


例えば、2chでは基本的に匿名でやりとりを行うので
コメント一つ一つの意味は非常に希薄である。
しかし、その重要性の低いコメントを集めると社会的に価値のある情報になるのだ。
やはりここでも、我々のコメントはそのための材料なのだ。


例えば、ニコニコ動画もそうである。
コメント一つ一つが、その動画全体を構成する材料であり、
その材料を提供しているのが匿名の個々人である。


以上のように
フラット型ネットワークでは
生産者と消費者の境はなくなる。
また、個々人の意味は低下し全体としての意味が重要になってくるのである。



アイマスのきもい話をするつもりだった。

ここまで書いて想い出した。
当初はアイマスラブプラスを例題にして
ネットにおける情報拡散について、オタク臭い感じで書こうと思ってたのに


ただ、ピラミッド型とフラット型の比較で終わってしまった・・・・・・・